導入後のチェック

 毎月の発電量を記録してください!

 太陽光発電システムの故障や不具合はユーザーが発見してメーカーに連絡する必要があります。しかし、刻々と変化する天気に連動して発電量も変化するため、個人がシステムの正常性を客観的に判断することは非常に難しいのが実情です。

 

 そこで、簡単な診断方法からPV-Net会員サービスの「PV健康診断」まで順にご紹介します。診断の元となるのは月々の発電量ですが、より正確な診断を行うにはその月の発電量データ(1日~月末まで)が必要となります。毎月1日の朝(または月末の夕方)に記録をとる習慣をつけることをお奨めします。 

1.簡易な診断方法(1)

2.簡単な診断方法(2)

 南面設置の場合、年間の発電量はシステム(パネル容量)1kW当たり1,000~1,100倍が目安です。3.6kWなら3,600~4,000kWh ということになります。従って、年間の発電量をシステム容量で割ればシステム1kW当たりの発電量が出ます。1,000~1,100kWh以上なら、とりあえずまずまず発電していると判断してもよいと思われますが、正常と言い切ることはできません。

 

 上のグラフは実データですが、全体の約75%は1,000kWhを超えています。1,000kWhを下回ることが多い場合は、何らかの故障・不具合があるか設置環境が良くない可能性がありますので、詳細な調査をお奨めします。

 

 上のグラフは東京と銚子の年間全天日射量です。発電量は全天日射量に比例しますので、当たり前ですがグラフの形がよく似ていますね。

 年ごとに全天日射量は違いますので、日射量に応じて発電しているかを調べることをお奨めします。

 

3.詳細な診断方法

PV-Net会員専用サービス「PV健康診断」

 より詳細な診断は「PV健康診断」をご利用ください!

 会員になると、個人用のID、パスワードが付与され、専用のWeb画面にログインできるようになります。システム情報や月々の発電量を入力することにより、推定発電量をシミュレーションしてシステムの正常性を判定してくれます。 

 PV-Netならではのサービスとして、近隣の発電所と比較することもできます。デフォルトは地域の平均になっていますが、設定条件を変更することにより、設置面が同じような発電所を複数個所選んで比較、表示させることができます。

 

 ※「PV健康診断」ソフトですが、推定発電量グラフが表示されないことがあります。毎月15日ごろまでに日射量データが入力されると表示されますので、そのような時はしばらくお待ちください。

 また、最寄りのアメダス地点の日照時間から日射量を推定する仕組みに変更されました。推定発電量が高めに出る傾向があり、判定精度は以前よりも下がっていますのでご注意ください。